AR-18

AR-18

アーマライトは親米政権向け援助武器として、M16の用兵思想を受け継いだAR-18を開発した。
基本的な機構はM16のものを踏襲しつつ、発展途上国の生産技術でもライセンス生産が可能なよう、加工が容易なスチール板プレスを採用している。
作動機構はリュングマンシステムではなく、オーソドックスなガスピストン方式になるなど、内部機構も変更された。
純正モデルであっても材質や加工精度が低いことや、弾倉などにM-16との互換性がないことから、M16系の小銃が流通している市場での人気は低いとされ、軍の制式小銃とした国はない。
日本では豊和工業がAR-18と、民間版でフルオート機能のないAR-180をライセンス生産し、輸出も行われたが、輸出されたうちの数丁がIRAによって使用され、さらにそれがイギリス軍に押収されたことから、AR-180の輸出が日本政府の定める武器輸出禁止の原則に反するとして控えられるようになり、豊和工業におよるAR-180の生産も終了した。
豊和工業はAR-18のライセンス生産で得たノウハウにより小口径アサルトライフル開発を開始、その後同社のHR15試作ライフルは89式小銃として自衛隊に採用された。

日本での所持

日本での所持

民間人の銃砲所持に対して規制の多い日本だが、M16の民間版であるAR-15(販売価格30万円前後)の所持は可能。
狩猟用途でライフル所持許可を取得するには銃砲所持許可を取得し猟銃(散弾銃や競技用ライフル銃等)を10年間継続所持した実績および狩猟免許を取得する必要がある。
更に狩猟用ライフル銃の口径は6mm以上でなければならないため、コンバージョンキット(改修部品)で6mm×45や7.62mm×39へ変更する必要がある。
またピストルグリップ(独立握把)は握り部分に穴が開いたサムホール型ストックへ、弾倉は装弾数5発に制限するなどの改修も要する。
銃規制強化やアメリカ同時多発テロ事件による銃器輸出入規制に呼応し、新規許可は難しくなっている。

M16の噂

アメリカには「玩具メーカーであるマテル社製のM16が存在する」という噂がある。
バービー人形やモデルガンで有名なマテル社が、ベトナム戦争時にコルト社の委託でM16を生産していた、またはグリップやストックなどのプラスチック部品を生産していたというもので事実無根だが、配備当時は珍しかったプラスチックとアルミを多用し、それまでの小銃より小振りで安っぽい印象のあったM16を兵士が「マテルの玩具」 (Mattel toy) と揶揄した事や、コルト社が自動車メーカーのGM社などに生産委託していたことが噂の発端とされる。
実際マテル社はM16のトイガンを販売しており、映画「グリーン・ベレー」では、これを木に叩きつけて折ってしまうシーンがある。

M16の噂

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